Google AI Studioを日本語にする手順3選!活用方法なども紹介
Google AI Studioとは?
プロンプトは日本語で書いていい?
日本語でもちゃんと使える?
そんな疑問を持ちながら、興味はあるけれど手が止まっている方も多いと思います。
Google AI Studioは、ブラウザだけでGeminiの最新モデルを試せる開発者向けツールですが、日本からも利用できて日本語プロンプトにも対応しています。そのため、会議の議事録要約や次のアクション整理、社内FAQのドラフト作成、音声メモの整理など、日々の日本語業務を強力にサポート可能です。
この記事では、Google AI Studioについて以下の内容を紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
Google AI Studioとは?
Google AI Studioとは、Googleが提供するGemini向けの公式開発ツールで、Geminiファミリーのマルチモーダル生成AIモデルを使ったアプリ開発を素早く始めるためのサービスです。
GoogleはAI Studioを「Geminiで開発を始める最速の方法」と位置づけており、プロンプトから本番利用までの流れを短くすることを目指しています。
ブラウザからアクセスしてGeminiモデルを試し、そのままGemini APIキーを取得して自分のアプリに組み込めるように設計されているため、コードを書く前に動きを確認したい人にも使いやすいです。
Google AI Studioを日本語にする手順3選

Google AI Studioを日本語にする手順は以下の3つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
Googleアカウントの表示言語を日本語に変更する
Googleアカウントの表示言語を日本語にするには、まずブラウザでGoogleアカウントの「マイアカウント」ページを開き、ログインします。
画面左のメニューから「個人情報」を選び、「ウェブ向けの全般設定」にある「言語」をクリックして編集ボタンを押します。そこで一覧から「日本語」を選択して保存すると、Google検索や各種サービスの表示を日本語に設定可能です。
また、設定変更後はいったんブラウザを閉じて開き直すと反映しやすいと案内されています。
そのため、Google AI Studioを使う前にこの設定を済ませておくと、他のGoogleサービスも含めて全体の表示が日本語寄りになり、操作に迷いにくくなります。
Chromeのページ翻訳を有効化する
Chromeでページ翻訳を使うには、まずChromeでGoogle AI Studioの画面を開きます。
アドレスバーの右側に「翻訳」アイコンが表示されていればそれをクリックし、表示言語として「日本語」を選びます。また、ページ上で右クリックして「日本語に翻訳」を選ぶことでも同じ操作が可能です。
さらに、設定画面の「言語」→「Google翻訳」で「この言語に翻訳」の言語を日本語にしておくと、英語ページを開いたときに日本語への翻訳提案が自動で出るようにできます。
そのため、AI Studio自体が英語表示でも、Chromeの機能だけで画面全体を日本語で読みやすくできるのが便利です。
Chrome拡張を使って日本語化する
Chrome拡張を使って日本語化を補助する方法もあります。
公式の「Google Translate」拡張機能などをChromeウェブストアで開き、「Chromeに追加」をクリックして「拡張機能を追加」を選ぶとインストールが可能です。
追加後は、AI Studioの画面で分からない英語の文章をドラッグして選択し、拡張機能のアイコンを押すか右クリックメニューから翻訳を実行すると、日本語訳をすぐ確認できます。
また、オプションで選択テキストの自動翻訳をオンにすることも可能です。ページ全体の翻訳はChrome本体が担当し、拡張は一部の文だけ詳しく訳したいときに役立つため、2つを組み合わせると日本語での理解がかなり楽になります。
Google AI Studioを日本語で効率良く活用するコツ3選

Google AI Studioを日本語で効率良く活用するコツは次の3つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
プロンプトに「日本語で出力・文体・形式」を明記する
Google AI StudioでGeminiに日本語で答えさせたいときは、プロンプトの中で「日本語で」「中学生にもわかる言葉で」「ですます調で」などをはっきり書くことが大切です。
Googleのプロンプト設計ガイドでも、出力言語やトーン、形式(箇条書き・表・Markdownなど)を具体的な指定が推奨されています。
例えば「次の文章を日本語で3つの見出しと箇条書きで要約してください。ですます調で、専門用語は短く説明を入れてください。」のように書くと、モデルが目的を理解しやすくなります。
長文は分割&見出し指定で要点化させる
長い日本語テキストを一度に投げると、要約がぼやけたり、欲しい部分だけを取り出しにくくなります。
Googleの生成AIドキュメントでは、出力形式を指定したり、タスクをステップに分けて指示するなど、構造化されたプロンプト設計が紹介されています。
そのため、まず元テキストを複数の段落や章ごとに分割し、AI Studioには「この部分だけを3〜5行に要約し、1行の見出しタイトルもつけてください」のように細かく指示すると、各ブロックの要点がはっきりしたアウトラインの作成が可能です。
また、最後に「今までの見出しを使って全体の要約を作ってください」と頼むと、整理された全体サマリーになります。
頻出作業はテンプレ化して再利用する
同じようなプロンプトを何度も書いている場合は、テンプレートとして再利用できる形にまとめると効率的です。
Google Cloudのドキュメントでは、「プロンプトテンプレート」や「プロンプト管理」の仕組みが紹介されており、変数だけを差し替えて何度も使える形にする方法が説明されています。
例えば「入力テキストを日本語で見出し+箇条書き要約にする」「英語メールを日本語で要約してから返信案を作る」といった、よく使う指示文を1つのテンプレとして作り、「{言語}」「{用途}」「{出力形式}」などの場所に毎回違う値を入れるイメージです。
Google AI Studioを日本語で利用する際の注意点3選

Google AI Studioを日本語で利用する際の注意点は次の3つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
地域提供状況とモデルの更新を都度確認する
Google AI StudioとGemini APIは、利用可能な国・地域が公式に決められており、その一覧は「Available regions」ページで公開されています。
また、API追加利用条件には「利用可能地域内のみアクセスできる」と明記されているため、ヨーロッパなど一部地域では有料APIのみ許可されるケースもあります。そのため、日本から利用する場合でも、出張先やVPN経由で使うときは最新の提供地域リストと利用条件の確認が大切です。
さらに、モデル自体も「stable」「preview」「experimental」などバージョンが更新されるので、想定どおりのモデル名かどうかを都度チェックしてから日本語プロンプトを試すようにすると安全です。
無料枠とレート制限を把握する
Google AI StudioのUIで試す範囲は、公式に「利用可能地域では無料」とされており、アイデア検証向けの無料枠として案内されています。
しかし、裏側で呼び出されるGemini APIには、モデルごとに以下のレート制限があり、上限を超えると429エラーとしてリクエストが拒否されます。
- Requests per minute(RPM)
- Tokens per minute(TPM)
- Requests per day(RPD)
具体的な上限値はモデルや料金ティアによって異なるため、料金ドキュメントとレート制限のページを確認し、検証と本番でどのくらいの回数やトークン量を投げるか事前に見積もることが重要です。
翻訳UIと実際の生成言語は別物と認識する
Google AI Studioの画面をChrome翻訳などで日本語表示にしても、モデルがどの言語でテキストを生成するかは別の話です。
Gemini APIやLive APIのドキュメントでは、多言語対応である一方、音声出力モデルのように「言語コードを明示的に指定できず、自動判定になる」ケースもあると説明されています。
また、Vertex AI側の説明では「すべての言語をサポートしているわけではない」と明記されており、GitHubの公式リポジトリでもWeb版で使える言語とAPIで扱える言語に差がある点が議論されています。
Google AI Studioを日本語で使い倒す活用アイディア3選

Google AI Studioを日本語で使い倒す活用アイディアは次の3つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
議事録の要約→次アクション抽出の自動化
Google AI Studioでは、Geminiモデルに議事録テキストを渡して要約させられます。
生成AIは長い文章から重要なポイントだけを短くまとめるのが得意です。さらに「要約のあとに、担当者付きのToDoリストを日本語で出力してください」と指示すれば次のアクションも一緒に抽出できます。
Google Workspace向けのGeminiでは、会議内容からノートやタスクを自動生成する機能も提供されており、この使い方と同じ考え方でテキスト議事録に応用が可能です。
まずは社内会議のメモを貼り付けて「3行要約+アクション項目3つ」といった形でテンプレート化すると、日本語の会議メモ整理を大きく効率化できます。
社内FAQの日本語ドラフト生成
社内規程やマニュアルをもとにFAQを作るときも、Google AI StudioとGeminiを使うと作業を減らせます。
生成AIは与えられた文書から質問と答えのペアを作成でき、Q&Aボットやヘルプページのユースケースとして公式ドキュメントでも紹介されています。
たとえば「次のテキストを読み込み、よく聞かれそうな質問を5個作り、それぞれ日本語で2〜3文の回答を書いてください」と指示しましょう。そのドラフトを読み、表現や社内ルールを確認して仕上げれば、ゼロから書くよりずっと速くなります。
Google WorkspaceのGeminiがメール文面やドキュメント案を下書きするのと同じ発想で、社内向け日本語FAQのたたき台づくりに活用が可能です。
日本語TTS/STTと組み合わせた音声メモ整理
音声メモを日本語テキストにしたい場合は、Google Cloud Speech-to-Textを使うと自動で書き起こしできます。
Speech-to-Textは多数の言語に対応しており、日本語音声の文字起こしにも利用可能です。
その文字起こし結果をGoogle AI Studioに貼り付けて「箇条書きで要点を整理してください」や「本文のあとにToDoリストを付けてください」と指示すれば、読みやすいメモと行動リストを自動生成できます。
さらに、整理した要点をText-to-SpeechやGemini-TTSで日本語音声に変換すれば、移動中に聞き直す用途にも使えます。
Google AI Studioを日本語で利用する際によくある質問3選
Google AI Studioを日本語で利用する際によくある質問は次の3つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
Google AI Studioは日本で使える?
Google AI StudioとGemini APIは、利用可能な国と地域が公式に定められていて、その一覧に日本が含まれています。
日本は「Gemini API and Google AI Studio are available in the following countries and territories」のリスト内に明記されています。したがって、日本国内からであればブラウザ経由で通常どおり利用が可能です。
また、利用可否はアクセス元の国やリージョンに依存すると説明されています。そのため、海外出張中やVPN利用時は、接続先リージョンが対応国かどうかを事前に確認しておくと安心です。
プロンプトは日本語で書いて大丈夫?
Geminiは多言語対応のモデルであり、日本語もサポート対象です。
Gemini for Google Workspaceでは、ドキュメントやGmailのサイドパネルなどで日本語のプロンプトと生成結果が利用可能な言語として公式に案内されています。また、Gemini Live APIやText-to-Speechなどでも、サポート言語一覧にJapanese(ja-JP)が含まれています。
開発者向けのGemini Developer APIでも、日本語を含むいくつかの言語が推奨言語です。
そのため、Google AI Studio上でも日本語でプロンプトを書いて問題ありません。
どのモデルを選べばいい?
Google AI Studioでは、Gemini 2.xシリーズなど複数のモデルが選択でき、用途に応じての使い分けがおすすめです。
モデル一覧のドキュメントでは、たとえば「gemini-2.0-flash」が汎用向けで高速なモデルとして紹介されています。
また、2.5 Flash系が速度と価格のバランスが良いモデル、2.5 Flash-Liteが「最もコスト効率が高く高スループット向きのモデル」、2.5 Proが長いコンテキストと高度な推論に強いモデルとして位置づけられています。
まとめ
この記事では、Google AI Studioについて以下の内容を紹介しました。
Google AI Studioを日本語で活用するためには、まず「日本から使えるか」「プロンプトは日本語で書いてよいか」「どのモデルを選ぶべきか」といった基本的な疑問をクリアにしておくことが大切です。
そのうえで、議事録からの要約と次アクション抽出、社内FAQドラフトの作成、日本語の音声メモ整理など、自分の業務フローに合った使い方を少しずつ試していくと効果を実感しやすくなります。また、提供地域やモデルの更新情報、無料枠やレート制限の条件は変わる可能性があるため、公式ドキュメントを定期的に確認する姿勢も欠かせません。
ぜひこの記事を参考に、Google AI Studioを利用してみてください。
