Seedanceで生成した動画の著作権は大丈夫?侵害基準と安全な使い方

Seedanceで作った動画に著作権ってある?
勝手に誰かの作品に似てしまったらどうなるんだろう…

話題のSeedanceを試したい気持ちはあるものの、著作権まわりが心配で使うのを躊躇っている人も多いですよね。

利用規約や著作権侵害になるケースを把握しないまま使い始めては「もっとちゃんと調べておけばよかった…」と後悔しかねません。

そこでこの記事では具体的な侵害ケースも交え、Seedanceで生成した動画の著作権について解説します。安全な使い方や著作権以外の危険性も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

Seedanceがどんな生成AIか詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

この記事の要約
  • Seedanceの規約上、生成コンテンツの権利はユーザーに帰属するとされている
  • 既存作品との類似性・依拠性が認められる場合、AI生成物でも著作権侵害になる可能性がある
  • 既存作品の固有名詞や素材を安易に入力せず、公開前に生成動画を確認することが重要

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目次

Seedanceで生成した動画の著作権は誰にあるか

Seedanceで生成した動画の著作権は誰にあるか

Seedanceで動画を生成する前に、権利の帰属先と法的な位置づけを理解しておく必要があります。知らずに使うと、商用利用や公開時にトラブルを招きかねません。

そこで、ここからは権利の帰属や法的な扱いを、4つにまとめて解説します。

利用規約が定める権利の帰属先

Seedanceの利用規約では、ユーザーが生成したコンテンツの権利・所有権・利益はユーザーに帰属すると定められています。

ただし、これは「生成した動画について、どのような場合でも著作権が発生する」という意味ではありません。AI生成物が著作権法上の「著作物」に該当するかは、別途判断する必要があります。

また、同規約では、ユーザーが入力した画像や動画などについて、必要な権利や許諾を取得していることをユーザー自身が保証する形になっています。さらに、サービスの運営や改善、AIモデルの学習・最適化などを目的として、入力したコンテンツについて一定の利用許諾をSeedanceに与える規定もあります。

そのため「生成動画の権利がユーザーに帰属する=何でも自由に利用できる」というわけではない点に注意しましょう。

侵害の責任は利用者が負う

Seedanceの規約では、生成したコンテンツについて第三者の権利を侵害しないことを含め、ユーザーが責任を負うとされています。また、AIによって既存の著作物に意図せず似た動画が生成される可能性があることも明記されています。

たとえば、生成動画が既存のアニメキャラクターや映画作品などを意識してプロンプトを入力し、特徴的な表現まで再現した動画を生成した場合、著作権侵害につながる可能性があります。

「AIが自動で生成した動画だから問題ない」とは限りません。公開や商用利用をする前に、生成された動画に第三者の権利を侵害する表現が含まれていないか確認することが重要です。

著作権法におけるAI生成物の扱い

日本では、AIが生成したというだけで、動画に著作権が発生するとは限りません。

文化庁が公表した「AIと著作権に関する考え方について」では、AI生成物についても、人間による創作的な表現がどの程度含まれているかなどを踏まえて著作物性を判断する考え方が示されています。簡単なプロンプトを入力しただけの場合は、創作的寄与が認められない可能性があります。一方、生成結果を選択・修正したり、プロンプトを工夫して具体的な表現を作り込んだりした場合には、創作的寄与が認められる可能性があります。

つまり「Seedanceの生成動画はすべてユーザーの著作物になる」と考えるのは適切ではありません。

自分の創作物として著作権による保護を受けたい場合は、どのようなプロンプトを入力したのか、生成結果をどのように選択・修正したのかなど、制作過程を記録しておくとよいでしょう。

生成AIの著作権についてより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

規約・権利は提供経路で変わる

Seedanceの動画生成機能は複数のプラットフォームやサービスで利用できるため、利用する経路によって適用される規約が異なります

たとえば、Seedanceの規約では生成物の権利をユーザーに帰属させていますが、別のSeedance対応サービスでは、生成物や入力データの取り扱い、商用利用、サービス側への利用許諾などの条件が異なる場合があります。

そのため「Seedanceならどのサービスでも同じ規約が適用される」と考えるのは避けましょう。利用するサービスを確認したうえで、そのサービスの最新の利用規約・コンテンツポリシーを確認することが安全な使い方につながります。

Seedanceの生成動画が著作権侵害になるケース

Seedanceの生成動画が著作権侵害になるケース

Seedanceで動画を作る際に、意図せず著作権侵害に該当してしまうパターンを知っておきましょう。「知らなかった」では済まされないため、代表的なケースの事前把握が大切です。

そこで、ここからは著作権侵害になりうるケースを、3つにまとめて解説します。

既存作品に酷似した動画を生成した場合

生成した動画が既存の映像作品やアニメーションと表現上の特徴まで共通している場合、著作権侵害と判断されるリスクが高いです。

AI生成物について著作権侵害が成立するかは、主に「類似性」と「依拠性」の観点から判断されます。単に雰囲気やジャンルが似ているだけでは直ちに侵害となるわけではありません。一方、特定の作品の特徴的な表現を再現した場合などは、侵害リスクが高くなります。

たとえば、特定のミュージックビデオを参考にして、特徴的な構図や登場人物の動き、場面展開などを再現するよう指示したケースが考えられます。

生成後は「何となく似ている」という印象だけで判断せず、特定の作品と特徴的な表現が共通していないかを確認しましょう。

意図せず既存IPが再現される場合

プロンプトに作品名やキャラクター名を入れていなくても、AIが学習データから既存のIP(知的財産)を再現してしまうケースがあります。

たとえば「赤い服を着たかわいいネコのキャラクターが冒険する動画」と指示した結果、有名アニメキャラクターに似た映像が生成されるケースもありえます。

ただし、似た要素が含まれているだけで、直ちに著作権侵害になるわけではありません。アイデアや一般的な表現は、原則として著作権による保護の対象ではないためです。

公開前には、生成された動画に見覚えのあるデザインや配色が含まれていないか、必ず目視で確認しましょう。

他者の著作物をプロンプトに使用した場合

他者が作成した画像や動画を許諾なく参照素材としてアップロードし、その表現を利用して動画を生成する場合も注意が必要です。

Seedanceには画像をアップロードして動画を生成する機能があります。SNSなどから入手した画像を無断でアップロードすると、生成結果とは別に、入力・利用の段階で著作権などの問題が生じる可能性があります。

たとえば、SNSで見つけたイラストを参照画像にアップロードし、そのキャラクターを動画化するケースです。権利者の許諾や適法な利用条件を確認せずに使用するのは避けたほうがよいでしょう。

なお「著作権フリー」と表示されている素材でも、利用条件まで確認することが重要です。商用利用や改変、AIによる加工が認められているとは限らないためです。

参照素材には、自分で撮影した写真や著作権フリーの素材に限定しましょう。

Seedanceの生成動画が著作権侵害かを見分けるポイント

Seedanceの生成動画が著作権侵害かを見分けるポイント

生成した動画を公開・商用利用する前に、既存作品との類似性や制作経緯を確認することが重要です。公開前のセルフチェックで、侵害リスクを大幅に減らせます。

そこで、ここからは侵害かどうかを見分けるポイントを、2つにまとめて解説します。

類似性と依拠性で判断する

著作権侵害の判断には、「類似性」と「依拠性」の2つの要件が同時に満たされるかどうかがカギになります。

文化庁の見解によると、著作権侵害が成立するには次の2条件が必要です。

  • 類似性:既存の著作物創作的表現と、生成物の表現が共通していること
  • 依拠性:既存の著作物に接して、それをもとに生成・創作したと評価できること

ただし「AIが学習データとして作品を利用している=必ず依拠性が認められる」というわけではありません。AIによる学習と、生成物が特定の著作物に依拠しているかどうかは分けて考える必要があります。

また、単に「雰囲気が似ている」「同じジャンルである」といった程度では、直ちに著作権侵害となるわけではありません。特定作品の特徴的な構図やキャラクターのデザインなど、創作的な表現がどの程度共通しているかを確認することが大切です。

公開前に類似作品を検索する

生成動画を公開する前に、既存作品と似た表現がないかを確認するのが効果的です。

AI生成物は意図せず既存作品に似てしまうリスクがあります。公開後に問題が発覚すると、動画の削除だけでなく損害賠償を求められる場合もあります。

具体的なチェック手順は次のとおりです。

  1. 生成した動画から特徴的な場面のキーフレーム(静止画)をキャプチャする
  2. 画像検索などを使って類似画像や作品がないか確認する
  3. 動画のテーマや特徴的なモチーフをキーワードにして検索する
  4. 類似作品が見つかった場合は、構図・キャラクター・背景・動きなどを比較する
  5. 特定作品との共通点が多い場合は、公開や商用利用をいったん控える

とくに、特定の作品を参考にしたプロンプトを入力した場合や、生成結果が特定の作品・キャラクターに強く似ている場合は慎重な確認が必要です。

なお、検索で類似作品が見つからなかったとしても、それだけで著作権侵害がないと保証されるわけではありません。判断が難しい場合や、企業の広告・サービスなどで利用する場合は、必要に応じて専門家へ相談しましょう。

著作権以外で気になるSeedanceの危険性

著作権以外で気になるSeedanceの危険性

Seedanceを安全に使うには、著作権だけでなくプライバシーやデータ管理に関するリスクも把握しておく必要があります。知らずに使うと、個人情報の流出や想定外のトラブルにつながりかねません。

そこで、ここからは著作権以外の危険性を、5つにまとめて解説します。

商用利用の可否

Seedanceの生成動画を商用利用する場合は、利用プランと規約の条件を必ず確認してください。

Seedanceというモデルを利用できるサービスであっても、提供元によって生成物の利用条件が異なる可能性があります。また、無料プランと有料プランで条件が分かれている場合もあるため、「Seedanceで生成した動画ならすべて商用利用できる」とは考えないほうが安全です。

たとえば、無料プランで生成した動画を企業の広告に使用したところ、後から規約違反を指摘されるケースが考えられます。商用利用を前提とするなら、有料プランへの加入が安全です。

個人情報やプライバシーの取り扱い

Seedanceに入力するプロンプトや参照素材には、個人情報やプライバシーに関わるデータを安易に含めないよう注意が必要です。

AIサービスに入力したデータは、サーバーに送信・保存される場合があります。氏名や住所、顔写真などを入力すると、情報漏洩のリスクが生じます。

とくに、第三者から提供された個人情報や写真を本人の許可なくAIに入力すると、プライバシーや肖像に関する問題につながる可能性があります。

業務で利用する場合は、個人情報や機密情報を入力しないなどの社内ルールをあらかじめ決めておくと安心です。

入力データが学習に使われるか

Seedanceを利用する際は、入力したデータがサービスの改善やAIモデルの学習などに利用される可能性があるかも確認しておきましょう。

多くのAIサービスでは、ユーザーの入力・アップロードしたコンテンツについて、サービスの提供や改善などを目的とした利用権限を定めている場合があります。どのようなデータが、どの目的で利用されるのかはサービスごとに異なるため、利用規約やプライバシーポリシーを確認することが大切です。

たとえば、公開前の商品画像や社外秘の企画書をもとにした画像などを安易にアップロードすると、情報管理上の問題になる可能性があります。

業務で使用する場合は、機密情報を入力しない運用ルールを社内で設けておくのが望ましいです。

実在人物の肖像/声とディープフェイク

Seedanceで実在する人物の顔や声を再現した動画を作成すると、肖像権やプライバシー、名誉などに関する問題になるおそれがあります。

日本では肖像権に関する明文規定はないものの、判例上、本人の意思に反して容貌などを撮影・公表されない利益が保護されています。また、生成した動画の内容によっては、名誉毀損など別の問題につながる可能性もあります。

とくに、本人が実際には話していない内容を話しているように見せたり、実際には存在しない行為をしたように見せたりする動画は、いわゆるディープフェイクとして問題になるおそれがあります。

実在人物の顔や声を利用する場合は、本人の許諾を得たうえで、利用目的や公開範囲についても確認することが重要です。

データの保存先・セキュリティ

Seedanceを利用するときは、入力したデータや生成結果がどのようにサーバーに保存・管理されるかを把握しておく必要があります。

Seedanceは中国のByteDanceが開発したAI動画生成モデルですが、実際のデータの保存先が海外サーバーの場合、日本の個人情報保護法とは異なる法制度が適用される場合があります。

とくに企業で利用する場合は、データの保存場所だけでなく、第三者への提供、保存期間、削除方法、入力データの利用目的なども確認しておくと安心です。

機密性の高いデータを扱う場合は、データの保存場所やセキュリティポリシーを公式サイトで確認してから利用しましょう。

Seedanceで安全に動画を生成するには

Seedanceで安全に動画を生成するには

著作権侵害や情報漏洩のリスクを避けるために、日常的に実践できる具体的な対策を身につけておきましょう。プロンプトの書き方を少し工夫するだけで安全性は大きく高まります。

そこで、ここからは安全に動画を生成する方法を、2つにまとめて解説します。

プロンプトに固有名詞を使わない

著作権侵害を防ぐ最も効果的な方法は、プロンプトに特定のキャラクター名や作品名などの固有名詞を入れないことです。

たとえば、特定のアニメキャラクターの名前を入力して外見や動きを再現させるよりも、色・形・服装・動きなどを自分で組み合わせて指定したほうが、既存作品への依拠や類似のリスクを抑えやすくなります。

次のように、固有名詞を一般的な表現に置き換えてみましょう。

  • 「〇〇というキャラクター風」→「黄色い小動物が草原を走るアニメーション」
  • 「〇〇映画のような世界観」→「夕暮れの街を舞台にした幻想的な映像」
  • 「〇〇のMV風」→「暗いステージで人物が踊るミュージックビデオ風の映像」

ただし、固有名詞を使わなければ著作権侵害を完全に防げるわけではありません。生成結果が特定作品の特徴的な表現に似ていないか、最終的な動画を確認することも重要です。

Seedance 2.0で使えるおすすめプロンプトを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

許諾済みの公式素材を使う

画像や動画を参照素材として使う場合は、著作権フリーの素材か自分で撮影した写真のみをアップロードしましょう。

SNSなどで見つけた画像を「参考にするだけ」と考えて無断でダウンロード・アップロードするのは避ける必要があります。著作権だけでなく、人物が写っている場合は肖像権やプライバシーなどにも注意が必要です。

安全に使える素材の入手先としては、次の選択肢があります。

  • 自分で撮影・制作した写真や動画
  • 利用規約でAIによる加工・動画生成が認められている素材
  • 商用利用可のライセンスで提供されているストック素材

「フリー素材」と書かれていても、商用利用や改変、AIサービスへのアップロードまで許可されているとは限りません。素材サイトの利用規約やライセンスを確認してから使用しましょう。

また、人物が写っている素材を使う場合は、著作権だけでなく、本人の肖像やプライバシーについても利用に問題がないか確認することが大切です。

Seedanceの著作権によく抱く疑問

Seedanceの著作権によく抱く疑問

Seedanceの著作権について、多くのユーザーが気になる2つの疑問に回答します。公開や他ツールとの比較で迷ったときの判断材料にしてください。

ここからは下記の疑問別に、著作権の扱いを解説します。

SNSに投稿してもよい?

Seedanceで生成した動画は、利用規約の条件やコンテンツポリシーを守ればSNSへの投稿が可能です。

ただし、投稿する際には次の3点を確認してください。

  • 生成動画が既存作品の特徴的な表現に酷似していないか
  • 実在人物の顔や声などを無断で使用していないか
  • 利用サービスの規約で公開・商用利用が認められているか

とくにX(旧Twitter)やInstagramでは、著作権侵害の報告機能があります。権利者から通報されると投稿が削除される場合もあります。商用アカウントで広告目的に使う場合は、有料プランの条件も併せて確認しましょう。

投稿前に前述のセルフチェックを実施すれば、安心して公開できます。

他のAI動画ツールと著作権の扱いは違う?

著作権の基本的な考え方は共通していますが、生成物の利用条件やデータの取り扱いなどはサービスごとに異なります

主要なAI動画生成ツールとの比較を次の表にまとめました。

スクロールできます
項目SeedanceRunway
生成物の権利ユーザーに帰属ユーザーが保持
商用利用規約・利用条件を確認商用利用可能
入力コンテンツの取り扱いサービス改善・AIモデルのトレーニングなどに利用する規定ありサービス・プランなどにより条件を確認

「生成動画の権利がユーザーにある」という点だけで比較するのではなく、商用利用の条件、入力データの利用目的、第三者の権利に関する責任なども確認することが大切です。

まとめ

本記事では、Seedanceで生成した動画の著作権と安全な使い方を解説しました。

Seedanceで生成した動画の権利は利用するサービスの規約によって異なり、生成しただけで必ず著作権が発生するわけではありません。日本ではAI生成物についても、既存作品との「類似性」や「依拠性」などを踏まえて著作権侵害の有無が判断されます。そのため、AIが自動生成した動画だからといって、自由に公開・商用利用できるとは限らない点に注意が必要です。

まずはプロンプトに固有名詞を含めない・参照素材は著作権フリーか自作のものに限定するといった基本的なルールを守ることから始めてみましょう。

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この記事を書いた人

【プロフィール】
Webライター8年目。IT企業でPM(プロジェクトマネージャー)として複数プロジェクトの管理を行う傍ら、2017年からWebライター活動を開始。IT分野を中心に、オウンドメディアの記事執筆を担当。2021年から侍エンジニアブログの記事制作を務めており、現役エンジニアならではの視点を意識し、読者に有益な情報提供を心掛けています。
【専門分野】
Web開発/プロジェクトマネジメント
【保有資格】
基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
AWS Certified Developer - Associate認定

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