n8nとGitHubを連携!インストール方法や活用事例を徹底解説!
n8nってGitHubからインストールできるの?どうやってやるの?
n8nをカスタマイズして自社専用の機能を追加したいんだけど、どこをいじればいいのかわからない…
GitHubでn8nの最新情報を追いかけたいけど、どのブランチを見ればいいの?更新の管理方法が知りたい
n8nは、業務自動化を実現するオープンソースのワークフローツールとして、世界中の開発者から注目を集めています。GitHubで公開されている公式リポジトリには9万以上のスターが付けられており、その信頼性と拡張性の高さが評価されているのです。
しかし、n8nをGitHubからインストールする具体的な手順や、ソースコードをカスタマイズする方法、さらにはGitHub上での更新情報の追跡方法について、体系的にまとめられた情報は意外と少ないのが現状です。
そこでこの記事では、n8nのGitHubリポジトリの概要から始まり、実際のインストール手順、ソースコード構成の理解、カスタマイズ方法、そして更新管理の方法まで、実践的な内容を網羅的に解説していきます。
- n8nのGitHubリポジトリから実際にインストールする具体的な手順がわかる
- n8nのソースコード構造とカスタマイズ方法(独自ノード追加・UI変更)がわかる
- GitHubでn8nの更新を効率的に追跡・管理する方法と実践的な活用事例がわかる
n8nのGitHubリポジトリ概要

n8nはオープンソースのワークフロー自動化ツールとして、GitHubで開発が進められています。
公式リポジトリには9万以上のスターが付けられており、世界中の開発者から高い評価を受けているプロジェクトです。
ここからは、n8nのGitHubリポジトリについて次の3点を詳しく見ていきます。
それぞれ詳しく解説していきます。
公式GitHubリポジトリの場所と構成
n8nの公式GitHubリポジトリは「n8n-io/n8n」という名前でホストされています。
リポジトリには、コアシステムのソースコード、400以上の統合ノード、そしてUIコンポーネントが含まれているのが特徴です。プロジェクト構造は、パッケージマネージャーとしてnpmを使用しており、複数のサブパッケージがモノレポ形式で管理されています。
READMEファイルには、Dockerを使った簡単なセットアップ方法から詳細な開発ガイドまでが丁寧に記載されているでしょう。また、IssuesセクションやDiscussionsセクションでは、バグ報告や機能リクエスト、技術的な質問が活発に行われています。
初めて訪れる開発者でも、充実したドキュメントによってスムーズに開発を始められる環境が整っているのです。
オープンソースとしてのライセンス情報
n8nは「Fair-code」という独自のライセンスモデルを採用しています。具体的には、Sustainable Use LicenseとEnterprise Licenseの2つのライセンスが用意されているのが特徴です。
個人利用や社内での利用は完全に無料で、ソースコードの閲覧や改変も自由に行えます。
ただし、n8nを再配布したり、競合する有料サービスとして提供することには制限がかかっている点に注意が必要でしょう。このライセンス形態により、オープンソースの透明性と開発者の持続可能性を両立させているのです。
企業が大規模に利用する場合や追加のサポートが必要な場合には、Enterprise Licenseを選択することで、高度な権限管理やSSOなどの機能が利用できます。
コミュニティと開発体制の特徴
n8nのGitHubリポジトリは、非常に活発な開発が行われているプロジェクトです。
毎日のように新しいコミットが追加され、継続的に機能改善やバグ修正が実施されています。コントリビューターは世界中に存在し、企業の開発チームだけでなく、個人開発者からのプルリクエストも積極的に受け入れられているのが特徴でしょう。
公式のコミュニティフォーラム(community.n8n.io)と連携しており、GitHubでの技術的な議論とフォーラムでのユーザーサポートが効果的に分離されています。また、定期的にロードマップが公開され、今後追加される機能や改善点が透明化されているのも魅力です。
この透明性の高い開発体制により、ユーザーは安心してn8nを導入できる環境が整っています。
GitHubからn8nをインストールする方法

GitHubからn8nをインストールすることで、最新の開発版を試したり、独自のカスタマイズを加えたりすることが可能になります。
セルフホストでの運用を考えている開発者にとって、ソースコードからのインストールは必須のスキルでしょう。
ここからは、n8nをGitHubからインストールする手順を次の3ステップで解説します。
- ステップ1:リポジトリをクローン
- ステップ2:依存関係のインストール(Node.js/npm)
- ステップ3:ローカルで起動・テスト実行
それぞれ詳しく解説していきます。
ステップ1:リポジトリをクローン
まず、GitHubからn8nのリポジトリをローカル環境にクローンする必要があります。
ターミナルで「git clone https://github.com/n8n-io/n8n.git」コマンドを実行することで、すべてのソースコードがダウンロードされるでしょう。クローンが完了したら「cd n8n」コマンドでプロジェクトディレクトリに移動します。
この時点で、リポジトリ内のREADMEファイルを確認しておくと、最新の推奨セットアップ手順が把握できるはずです。また、特定のバージョンを使いたい場合は「git checkout tags/バージョン番号」コマンドで安定版リリースに切り替えることもできます。
開発版を試したい場合はmainブランチのまま進めても問題ありません。
ステップ2:依存関係のインストール(Node.js/npm)
n8nを動作させるには、Node.js(バージョン18以上推奨)とnpmが必要です。
これらがインストールされていない場合は、公式サイトからダウンロードしてセットアップを完了させましょう。
準備ができたら、プロジェクトディレクトリで「npm install」コマンドを実行することで、必要なすべての依存パッケージが自動的にインストールされます。
モノレポ構造を採用しているため、複数のサブパッケージの依存関係が一度に解決される仕組みになっているのが特徴です。インストールには数分かかる場合がありますが、完了すればnode_modulesディレクトリに必要なライブラリがすべて配置されているでしょう。
エラーが発生した場合は、Node.jsのバージョンが古い可能性があるため、最新のLTS版へのアップデートを検討してください。
ステップ3:ローカルで起動・テスト実行
依存関係のインストールが完了したら、いよいよn8nを起動します。
「npm run dev」コマンドを実行すると、開発モードでn8nが起動し、ホットリロード機能が有効になるでしょう。起動が成功すると、ターミナルに「http://localhost:5678」というURLが表示されるはずです。
ブラウザでこのURLにアクセスすると、n8nのUIが表示され、ワークフローエディタを使い始められます。
初回起動時にはアカウント作成画面が表示されるため、メールアドレスとパスワードを設定してください。これでGitHubからインストールしたn8nが完全に動作可能な状態となり、自由にカスタマイズや開発を進められます。
GitHub上のn8nソースコード構成

n8nのソースコードは、機能ごとに明確に分離された構造で管理されています。
この設計により、特定の機能を修正したり拡張したりする際に、影響範囲を最小限に抑えられるのです。
ここからは、n8nのソースコード構成について次の3つの観点から解説します。
それぞれ詳しく解説していきます。
コアモジュールと主要ディレクトリ構造
n8nのリポジトリは、packagesディレクトリ配下に複数のサブパッケージが配置されたモノレポ構造です。
主要なディレクトリには「cli」(コマンドラインツール)「core」(コア機能)「workflow」(ワークフロー実行エンジン)「nodes-base」(標準ノード群)などが含まれています。
それぞれのパッケージは独立したpackage.jsonを持ち、個別にビルドやテストが実行できる設計になっているのが特徴でしょう。
「editor-ui」ディレクトリには、Vue.jsで構築されたフロントエンドのコードがまとめられており、UIのカスタマイズはここで行います。また「design-system」ディレクトリには、n8nのデザインシステムとコンポーネントライブラリが格納されているのです。
この明確な分離により、開発者は自分が変更したい部分だけに集中して作業を進められます。
ノード定義・トリガー・UI部分の分離
n8nでは、ノードの定義、トリガーの処理、そしてUI表示が完全に分離された設計になっています。
各ノードは「nodes-base」パッケージ内で、JSON形式のディスクリプションファイルとTypeScriptの実行ロジックが対になって管理されているのです。
ディスクリプションファイルには、ノードの名前、説明、パラメータの定義などのメタデータが記述されています。実行ロジック部分では、INodeType インターフェースを実装したクラスとして動作コードが記述されるでしょう。
トリガーノードは「nodes-base/nodes」ディレクトリ内で、通常のアクションノードとは別に管理されており、ポーリングやWebhook受信の処理が実装されています。
この分離により、新しいノードを追加する際も既存のコードに影響を与えることなく、独立して開発を進められるのです。
API層・データベース層の役割と配置
n8nのバックエンドは、RESTful APIとデータベース層が明確に分離された構造です。
API層は「cli」パッケージ内のExpressサーバーとして実装され、認証、ワークフロー管理、実行履歴などのエンドポイントを提供しています。データベース層には、TypeORMが採用されており、PostgreSQL、MySQL、SQLiteなど複数のデータベースに対応可能な設計になっているでしょう。
エンティティ定義は「cli/src/databases/entities」ディレクトリにまとめられており、User、Workflow、Executionなどの主要モデルが定義されています。マイグレーションファイルも「cli/src/databases/migrations」に配置され、バージョンアップ時のデータベーススキーマ変更が管理されているのです。
この層別設計により、データベースの種類を変更したり、APIの仕様を変更したりする際も、影響範囲を限定して作業を進められます。
n8nをGitHubからカスタマイズする方法

n8nのオープンソースという特性を活かせば、自社の業務に最適化したカスタマイズが可能です。
GitHubから取得したソースコードをベースに、独自の機能を追加することで、他のツールでは実現できない自動化を構築できるでしょう。
ここからは、n8nをカスタマイズする方法について次の3つのアプローチを紹介します。
それぞれ詳しく解説していきます。
独自ノード・Webhookの追加方法
独自のノードを追加する場合、まず「n8n-nodes-starter」リポジトリをテンプレートとして使用するのがおすすめです。
このスターターキットには、新しいノードを作成するためのボイラープレートコードと、開発に必要なツール設定が含まれています。ノード開発では、INodeTypeインターフェースを実装し、execute()メソッド内に実際の処理ロジックを記述する必要があるでしょう。
パラメータ定義はpropertiesプロパティに配列形式で記述し、ユーザーがUIから入力できる項目を定義します。Webhook受信ノードを追加する場合は、IWebhookFunctionsインターフェースを実装し、webhookメソッド内でHTTPリクエストを処理するコードを書くのです。
開発したノードは「npm run dev」コマンドでリアルタイムにテストでき、動作確認が完了したら、npmパッケージとして公開することもできます。
UIや機能の変更・拡張手順
n8nのUIをカスタマイズする場合「packages/editor-ui」ディレクトリ内のVue.jsコンポーネントを編集します。
ワークフローエディタの見た目や動作を変更したい場合は「editor-ui/src/components」次のコンポーネントファイルを修正するのです。新しい機能をUIに追加する際は、まずVuexストアに状態管理のロジックを追加し、次にコンポーネントからその状態を参照する流れになるでしょう。
スタイリングは、TailwindCSSとSCSSの両方が利用可能で、デザインシステムに準拠したスタイルを適用できます。API呼び出しは「editor-ui/src/api」ディレクトリ内の各サービスファイルに集約されており、新しいエンドポイントを追加する場合もここに記述するのです。
変更後は「npm run dev」で開発サーバーを起動すれば、ホットリロードで即座に変更内容が反映されます。
カスタムビルドとデプロイの流れ
カスタマイズしたn8nを本番環境にデプロイする際は、まず「npm run build」でプロダクションビルドを実行します。
ビルドが完了すると、distディレクトリに最適化されたJavaScriptファイルが生成されるでしょう。
Dockerを使ってデプロイする場合は、公式Dockerfileをベースに、カスタマイズした部分を含むレイヤーを追加するのが効率的です。環境変数を使って、データベース接続情報や認証設定などを外部から注入できるため、同じイメージを複数の環境で使い回せます。
Kubernetes環境にデプロイする場合は、公式のHelmチャートをカスタマイズして使用することで、スケーラブルな運用が可能になるのです。デプロイ後は、ヘルスチェックエンドポイント(/healthz)を監視し、サービスが正常に動作していることを確認してください。
n8nのGitHub更新を追跡・管理する方法

n8nは活発に開発が進められているため、最新の機能やバグ修正を見逃さないよう、適切に更新情報を追跡することが重要です。
GitHubの機能を活用することで、効率的にプロジェクトの動向をキャッチアップできるでしょう。
ここからは、n8nのGitHub更新を管理する方法について次の3つのポイントを解説します。
それぞれ詳しく解説していきます。
Watch/Star/Forkの使い分け
GitHubのWatchボタンを押すと、リポジトリの全アクティビティ(Issue、PR、Discussionなど)が通知されます。
開発者として積極的に貢献したい場合や、すべての更新を追跡したい場合にWatchを活用するのがおすすめです。Starは、リポジトリをブックマークして後で参照しやすくする機能で、興味のあるプロジェクトを整理するのに便利でしょう。
n8nのような人気プロジェクトでは、Star数が品質や信頼性の指標にもなっています。Forkは、自分のアカウントにリポジトリのコピーを作成する機能で、独自の改変を加えたい場合や、プルリクエストを送る準備として使われるのです。
状況に応じてこれらの機能を使い分けることで、効率的にn8nプロジェクトと関わり続けられます。
main/developブランチの違い
n8nのリポジトリでは、mainブランチが安定版として管理されています。
このブランチには、十分にテストされたコードのみがマージされ、本番環境へのデプロイに適した状態が保たれているのです。一方、developブランチには、次のリリースに向けた開発中の機能が統合されています。
最新の機能を試したい場合や、開発に貢献するためのベースブランチとして使用するのがdevelopブランチでしょう。各ブランチへのマージには厳格なレビュープロセスがあり、CI/CDパイプラインで自動テストが実行された後にマージされる仕組みです。
本番環境ではmainブランチを、実験的な機能を試す場合はdevelopブランチを選択することで、目的に応じた安定性が得られます。
バージョンタグと安定版リリースの確認
n8nの各リリースには、セマンティックバージョニングに従ったタグが付けられています。
「Releases」ページでは、各バージョンのリリースノートが確認でき、追加された機能や修正されたバグの詳細が記載されているでしょう。メジャーバージョンアップでは破壊的変更が含まれることがあるため、アップグレード前にマイグレーションガイドを必ず確認する必要があります。
マイナーバージョンでは新機能の追加、パッチバージョンではバグ修正が中心となるのが一般的です。タグを使って特定バージョンをチェックアウトすれば、本番環境で使用する安定版を確実に選択できます。
定期的にReleasesページをチェックし、セキュリティアップデートや重要な修正がないか確認することが、安全な運用には欠かせません。
n8nのGitHub活用の実践事例

実際にn8nのGitHubリポジトリを活用して、独自の拡張や貢献を行っている事例が世界中に存在します。
これらの事例を参考にすることで、自社での活用イメージが具体的になるでしょう。
ここからは、n8nのGitHub活用における実践事例として次の3つを紹介します。
それぞれ詳しく解説していきます。
自社向けプライベート拡張の運用例
多くの企業が、n8nをForkして社内専用の機能を追加しながら運用しています。
例えば、社内システム専用の認証機能を追加したり、独自のデータベースとの連携ノードを実装したりするケースが一般的です。
このような場合、公式リポジトリからのアップデートを定期的にマージしながら、独自の変更を維持する運用フローが必要になるでしょう。git rebaseやgit merge –no-ffコマンドを活用することで、公式の更新内容と独自の変更を両立させられます。
また、社内用のカスタムノードは、npmプライベートレジストリに公開し、チーム内で共有する手法も効果的です。
このようなプライベート拡張により、セキュリティ要件の厳しい企業でもn8nを安全に活用できるようになります。
OSSコミュニティ貢献の成功事例
n8nプロジェクトでは、コミュニティからの貢献が積極的に受け入れられています。
実際に、新しい統合ノード(SlackやGitHub、Notionなど)の多くは、コミュニティメンバーによって開発され、公式リポジトリにマージされてきました。バグ修正やドキュメントの改善といった小さな貢献から始めることで、プロジェクトへの理解が深まるでしょう。
貢献が認められると、GitHubのContributorsリストに名前が掲載され、オープンソースコミュニティでの実績として評価されます。また、大きな機能追加を行う前には、IssueやDiscussionで事前に提案し、メンテナーからフィードバックを得ることが推奨されているのです。
このような貢献を通じて、n8n自体の進化に貢献しながら、自社の技術力も高められる好循環が生まれます。
外部ツール連携を追加したユーザー事例
標準ノードでカバーされていない外部サービスとの連携は、ユーザー自身がカスタムノードとして実装するケースが多く見られます。
例えば、日本国内でのみ使用されているSaaSや、社内独自のAPIを持つシステムへの接続ノードなどが該当するでしょう。
これらのカスタムノードは、npmパッケージとして公開することで、同じ課題を抱える他のユーザーとも共有できます。実際に、コミュニティノードのエコシステムが形成されており、n8n公式サイトのCommunity Nodesページで検索・インストールが可能です。
また、GitHubで「awesome-n8n-templates」のようなリポジトリも存在し、実用的なワークフロー例が数多く公開されているのです。
これらの事例を参考にすることで、自社で必要な連携も効率的に実装できるようになります。
まとめ
n8nとGitHubの連携について、インストール方法から実践的な活用事例まで詳しく解説してきました。
GitHubからのインストールは3つのステップで完了し、初心者でもスムーズにセットアップできます。ソースコード構成を理解することで、独自ノードの追加やUIカスタマイズも効率的に行えるでしょう。
また、Watch/Star/Fork機能やブランチ戦略を活用すれば、n8nの最新動向を追跡しながら安定したバージョン管理が実現できます。プライベート拡張やOSS貢献など、多様な活用パターンも存在するのです。
ぜひこの記事を参考に、n8nのGitHubリポジトリを活用して、あなたの組織に最適な自動化環境を構築してください。
