生成AIの活用に必要なパソコンスペック【用途別のおすすめPCも紹介】
生成AIを使うのに必要なパソコンのスペックは?
今持っているパソコンじゃダメなのかな…
参考にできるスペックの目安が欲しい…
ChatGPTやGeminiなどの登場を機に、生成AIを使おうと考えている人は多いですよね。
ただ、いざ使おうにもどんなパソコンが適しているか、必要なスペックなどのイメージが湧かない人もいるはず。生成AIの用途によって必要なスペックは異なるため、勢いでパソコンを購入しては「もっとちゃんと調べておけばよかった…」と後悔しかねません。
そこで本記事では次のトピック別に、生成AI活用に必要なパソコンのスペックを解説します。
生成AI活用におすすめのパソコンも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 用途によって必要なスペックは変わる
- 文章生成業務のみなら高スペックは不要
- 動画編集は高スペックが求められる
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【機能別】生成AI活用におけるパソコンの推奨スペック

ここでは次の機能別に、生成AI活用におけるパソコンの推奨スペックを解説します。
CPU
CPUの性能はPC全体の動作や反応速度に関わります。IntelならCore i5以上、AMDならRyzen 5以上を選んでおくと安心です。
CPUは、次の3点を基準に選びましょう。
- メーカー
- シリーズ
- NPU搭載の有無
主なメーカーはIntelとAMDで、いずれも多様な製品を展開しています。
シリーズにはIntelの「Core」、AMDの「Ryzen」などが存在し「Core i3」「i7」や「Ryzen 5」「7」など、数字が大きいほど性能も上がる仕様です。
最近はNPUというAI専用の処理機能を備えた「Core Ultra」や「Ryzen AI」など、生成AIに特化したCPUも登場しています。
GPU
生成AIを使ううえで、GPUは画像生成や動画処理に関わる重要なパーツとなります。NVIDIAのGeForce RTX3050、VRAM 8GB以上がおすすめです。
GPUは、次の3点を基準に選ぶとおすすめです。
- メーカー
- シリーズ
- VRAM容量
主なメーカーはNVIDIAとAMDで、それぞれGeForceやRadeonなどのシリーズが展開されています。「RTX 3060」「RX 4070」などの数字で表され、数値が大きいほど高性能です。
VRAMは画像処理用の作業スペースのことで6GB・8GB・12GBなどがあり、容量が多いほど重い画像も扱いやすくなります。
メモリ
メモリは同時に処理できる作業量に関わる重要なパーツとなります。最低でも8GBは必要で、画像編集や動画編集をする場合は16GB以上がおすすめです。
メモリは、次の2点を基準に選びましょう。
- 容量
- 規格
容量は8GB、16GB、32GBなどがあり、数値が大きいほど多くの処理を同時に進めやすくなります。規格には「DDR4」や「DDR5」があり、DDR5のほうが処理速度が速く、2025年時点では対応機種も増えています。
ストレージ
ストレージは画像や動画などの生成データを保存するためのパーツです。最低でも256GBは必要で、画像生成や動画編集を行う場合は512GB以上あると不足しにくくなります。
生成AIでは1回の出力ごとに複数の画像が保存されたり、大容量のファイルが頻繁に生成されたりするため、保存先の容量を多く消費します。
容量が少ないとこまめな整理や移動が必要になり、作業の流れを妨げる可能性も否定できません。こうした負担を避けるためにも、余裕のある容量を確保しておくことが重要です。
【用途別】生成AI活用におけるパソコンの推奨スペック

ここでは次の用途別に、生成AI活用におけるパソコンの推奨スペックを解説します。
文章生成
文章生成を主な用途とする場合、パソコンのスペックは下記がおすすめです。なお、GPUは特段求められるスペックはありません。
- CPU:Core i5・Ryzen 5以上
- メモリ:8GB程度
- ストレージ:256GB
文章生成に使われる生成AIの多くは、ChatGPTやGeminiのようにインターネットブラウザを通じて利用されるクラウド型と呼ばれる方式です。生成処理の大半が外部のサーバーで行われるため、パソコン本体のスペックが動作に与える影響は限定的となります。
また、文章生成は画像や動画と比べて生成後に重い処理が発生する編集工程も少ないため、高いスペックが求められることはあまりありません。
なお、上記を踏まえおすすめの文章生成AIを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

画像生成
画像生成を主な用途とする場合、パソコンのスペックは下記がおすすめです。
- CPU:Core i7・Ryzen7以上
- GPU:RTX 3050以上
- メモリ:16GB以上
- ストレージ:512GB以上のSSD
とくに画像生成は構図や色味を少しずつ変えながら何度も出力を試す工程が多く、テンポよく繰り返せるかどうかで効率も完成度も大きく変わります。
ツールによってはAIの処理をパソコン側で行うものもあり、その場合は性能に加えてメーカーの相性を問われる場合があります。例えばStable Diffusionでは、NVIDIA製のGPUでの動作に最適化されているなどです。
画像生成業務をメインでされる場合は、スペックに加えてメーカー選びにも気をつけましょう。
なお、上記を踏まえおすすめの画像生成AIを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

動画生成
動画編集を主な用途とする場合、パソコンのスペックは下記がおすすめです。
- CPU:Core i7・Ryzen 7以上
- GPU:RTX 4070以上
- メモリ:24GB以上
- ストレージ:1TB以上のSSD
動画ファイルは画像や文章に比べてデータ量が格段に多く、扱うだけでもパソコンに大きな負荷がかかります。
編集では映像を何度も再生しながら加工やエフェクトを加え、最終的に書き出す処理を繰り返すため、性能が不足していると動作の遅れやフリーズにつながる恐れがあります。
1本の動画だけでも数GBに達することがあり、作業中に生成される一時ファイルも含めると保存領域がすぐに足りなくなることがあるため注意が必要です。
快適に作業を進めるためには、高い処理性能と十分なストレージ容量の両方が欠かせません。
なお、上記を踏まえおすすめの動画生成AIを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

【目的別】生成AI活用におけるパソコンの推奨スペック

ここでは次の目的別に、生成AI活用におけるパソコンの推奨スペックを解説します。
日常使い
日常的な用途で生成AIを使う場合、パソコンのスペックは下記がおすすめです。なお、GPUは特段求められるスペックはありません。
- CPU:Core i5・Ryzen 5以上
- メモリ:8GB
- ストレージ:216GB程度のSSD
プライベートでの利用ではアイデア出しや文章の下書きやちょっとした調べ物など、短時間かつ断続的な使い方が中心になるケースが多いのではないでしょうか。
情報量が限られており処理負荷も大きくないため、基本的には高性能なパソコンである必要はありません。とはいえ安価すぎる機種では動作にストレスを感じる可能性があります。そのため、最低限のスペックは備えておくと安心です。
なお、日常生活における生成AIの活用イメージを膨らませたい人は、次の記事を参考にしてください。

ビジネス用途
ビジネスで生成AIを活用する場合、パソコンのスペックは下記がおすすめです。
- CPU:Core i7・Ryzen 7以上
- メモリ:16GB以上
- ストレージ:512GB以上のSSD
- GPU:RTX 4070以上(画像・動画を生成する場合)
日常使いのように自分のために使うのとは異なり、ビジネス用途では社内や顧客からの依頼が次々に発生し、処理する情報の量も使用頻度も多くなります。
処理に時間がかかるとほかの業務に手が回らず、1日にこなせる作業が減ってしまいます。結果、納期の遅れや人件費の増加を招くおそれもあるため、スピードと安定性の両方が求められるスペックが必要です。
なお、ビジネスシーンにおける生成AIの活用イメージを膨らませたい人は、次の記事を参考にしてください。

生成AI活用におすすめのパソコン5選
前述した推奨スペックを交え、ここからはさまざまな用途に使える生成AI活用におすすめのパソコンを、厳選して5つ紹介します。
Microsoft Surface Laptop
生産性を高める生成AI、Copilotを搭載したPCです。WordやExcelなどのMicrosoft 365アプリと連携しており、文章の要約やメール文の作成、表の整理などをAIが支援してくれます。

音声や入力からイメージを描き出す「コクリエーター」や、40以上の言語をリアルタイムで英語に翻訳できる「ライブキャプション」など、多様なAI機能も搭載されています。
一部のAI処理はパソコン本体で実行されるため、インターネットに接続していない場面でも生成AIを利用可能です。通信環境に左右されず、外出先でも安定した生成AIによる作業が可能なPCです。
商品名 | Microsoft Surface Laptop |
カテゴリー | ノートパソコン |
価格 | 15万9,870円~ |
CPU GPU | Snapdragon® X Plus (8 コア) |
メモリ | 16GB~ |
ストレージ | 256GB~ |
OS | Windows |
画面サイズ | 13インチ 13.8インチ 15インチ |
バッテリー駆動時間 | 最大 23 時間のローカル ビデオ再生 最大 16 時間のアクティブな Web 使用 |
各項目は公式サイトの情報をもとに記載しています。
価格は2025年7月時点のAmazonの商品ページの税込み金額を掲載しています。
HP EliteBook 1040 G11
HP EliteBook 1040 G11は、生成AIを業務に取り入れるビジネスユーザーに向けた高性能ノートPCです。インテル Core Ultraプロセッサーを搭載し、文書作成や要約、データ整理などのAI活用を快適にこなせます。

HP独自のセキュリティ機能「Wolf Security」や、周囲からの視線をさえぎるプライバシースクリーンを備えており、外出先や移動中でも安心して業務に取り組めます。
加えて頑丈なボディと静かなキーボード、ノイズを抑えるマイクやスピーカーも備えており、カフェや出張先など場所を問わず集中して作業したい人におすすめです。
商品名 | HP EliteBook 1040 G11 |
カテゴリー | ノートパソコン |
価格 | 39万2,497円 |
CPU GPU | インテル® Core™ Ultra 5 125Hプロセッサー |
メモリ | 16GB~ |
ストレージ | 256GB~ |
OS | Windows 11 Pro |
画面サイズ | 14インチ |
バッテリー駆動時間 | 最大20時間 |
各項目は公式サイトの情報をもとに記載しています。
価格は2025年7月時点のAmazonの商品ページの税込み金額を掲載しています。
DAIV S4-I7G60SR-D

DAIV S4-I7G60SR-Dは生成AIを活用した作業に適した、高性能な14型ノートパソコンです。AI処理に特化したNPUを内蔵したCore Ultra 7プロセッサーを搭載しており、画像や動画の生成・編集といった作業も快適に行えます。
グラフィックにはRTX 4060を採用。Adobe製品や3Dモデリングなど、処理負荷の高い作業にも十分対応可能です。NVIDIA Studio認定を受けたメモリを搭載しており、安定性が求められるクリエイティブ業務にも適しています。
ディスプレイはWQXGA+の高解像度で、sRGB比100%の発色に対応。色の再現性に優れており、写真や映像の細かな違いが求められる仕事にも向いています。
商品名 | DAIV S4-I7G60SR-D |
カテゴリー | ノートパソコン |
価格 | 23万9,800円~ |
CPU GPU | インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 155H NVIDIA® GeForce RTX™ 4060 Laptop GPU |
メモリ | 16GB~ |
ストレージ | 500GB~ |
OS | Windows 11 |
画面サイズ | 14インチ |
バッテリー駆動時間 | – |
各項目は2025年7月時点の公式サイトの情報をもとに記載しています。
Apple MacBook Pro
MacBook Proは、生成AIを活用した画像・音声・動画の編集作業に適した高性能ノートパソコンです。Apple独自のMシリーズチップ(CPU)を搭載しており、処理の重い作業も快適に行えます。

Final Cut ProやLogic ProなどApple純正の編集アプリとの相性も良く、AIで作成した素材をそのまま編集に活かせます。
Apple製品同士の連携にも優れており、Macで生成したイラスト素材をiPadで書き込み、再びMacで仕上げるといった一連の編集作業もスムーズに進められます。
Apple製品を複数使っている人にはとくにおすすめのPCです。
商品名 | Apple MacBook Pro |
カテゴリー | ノートパソコン |
価格 | 24万8,800円~ |
CPU GPU | M4 10コアGPU |
メモリ | 16GB~ |
ストレージ | 512GB~ |
OS | Mac |
画面サイズ | 14インチ 16インチ |
バッテリー駆動時間 | 最大24時間のビデオストリーミング 最大16時間のワイヤレスインターネット |
各項目は公式サイトの情報をもとに記載しています。
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GALLERIA ZA9C-R59 Intel Core Ultra 9 285搭載

GALLERIA ZA9C-R59は、生成AIや高負荷の処理作業に適したハイエンドクラスのデスクトップPCです。Intel Core Ultra 9 プロセッサー 285とNVIDIA GeForce RTX 5090を搭載しており、映像編集や3DCG、AIを活用した画像生成なども快適にこなせます。
高性能GPUにより、精度の高い生成処理や動画編集などもスムーズに対応。排熱設計や拡張性にも優れており、長時間の連続して処理する仕事もストレスなく行えるスペックとなっています。
AIを使ったコンテンツ制作や技術開発を本格的に行う場面に適したPCです。
商品名 | GALLERIA ZA9C-R59 Intel Core Ultra 9 285搭載 |
カテゴリー | デスクトップ |
価格 | 65万9,980円~ |
CPU GPU | インテル Core Ultra 9 285 NVIDIA GeForce RTX 5090 32GB GDDR7 |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB |
OS | Windows 11 |
画面サイズ | – |
バッテリー駆動時間 | – |
各項目は2025年7月時点の公式サイトの情報をもとに記載しています。
パソコンで生成AIを活用する際によく抱く疑問
最後に、パソコンで生成AIを活用する際によく抱く疑問へまとめて回答します。
スマホとパソコンはどちらが良い?
生成AIを業務で使うなら、基本的にはパソコンでの作業がおすすめです。
画像や動画を生成しその後に編集ソフトで仕上げるのであれば、処理性能や操作性を考えても最初からパソコンで作業したほうが効率的なためです。
スマートフォンは文章作成やアイデア出しといった軽い作業には対応できますが、動画編集やファイル操作など負荷のかかる作業では処理に時間がかかり、業務全体のテンポを崩すおそれがあります。
なお、外出先や移動中などパソコンを使えない場面では、スマートフォンを使うことで隙間時間にも作業が可能となります。基本的にはPCを使用し、状況に応じてスマートフォンも活用する使い分けが効率的でおすすめです。
新品と中古はどちらが良い?
生成AIを業務で使うなら、新品のパソコンを選ぶほうが安心です。
最近では、生成AIの処理に特化したCPUやGPUを備えたモデルも登場しており、中古のパソコンではこうした最新仕様に対応していない場合があるためです。世代が1〜2つ違うだけでも、処理速度に数十%の差が出ることもあります。
ストレージやバッテリーといった内部パーツの劣化にも注意が必要です。とくにストレージは経年によって性能が落ちやすく、データの読み書きが遅くなることや、突然クラッシュして作業中のデータが失われるおそれもあります。
スペックに問題がなくても、上記のような見えない劣化やトラブルのリスクを考えると、新品のほうが安心して作業に使えます。
WindowsとMacはどちらが良い?
生成AIを業務で使うにあたってWindowsとMacのどちらが適しているかは、用途によって異なります。
ChatGPTやGeminiのようにインターネットブラウザ経由で使うクラウド型の生成AIであれば、基本的にどちらのOSでも問題ありません。普段使い慣れているOSを選ぶとよいでしょう。
一方、Stable Diffusionのように生成AIモデルを自分のパソコンにインストールして使うローカル型のツールを扱う場合は、Windowsの方がおすすめです。
こうしたツールではNVIDIA製GPUが必要とされることが多く、NVIDIAを搭載したモデルはWindows機に多くみられるためです。
デスクトップとノートパソコンはどちらが良い?
生成AIを業務で使うにあたり、ノートパソコンとデスクトップのどちらを選ぶかは、作業内容や使用環境によって自分に合ったものを選んで問題ありません。
ノートパソコンは持ち運びがしやすく、自宅と職場の行き来やカフェ・出張先などで作業する機会が多い人にとって便利です。どこでもすぐに使える手軽さがあるため、柔軟に働きたい人には向いています。
一方、デスクトップはカスタマイズ性が高く、自分の用途に合わせてスペックを細かく調整しやすいのが強みです。冷却性能にも余裕があるため、高負荷な処理を安定して行いたい人や特定の機能にこだわりたい人に適しています。
まとめ
本記事では、機能別・用途別・目的別の観点から、生成AIに適したパソコンの推奨スペックを整理しました。
用途に合わないスペックを選ぶと、一部の作業でストレスを感じる場面が出てきてしまいます。とくに画像生成や動画編集では、処理遅延や作業が止まる恐れもあります。
快適に生成AIを活用するための参考として、本記事がお役に立てば幸いです。